ハワイの神聖なる生き物「ホヌ(ウミガメ)」の意味とその伝説

ハワイの神聖なる生き物「ホヌ(ウミガメ)」の意味とその伝説

公開日:2023.07.10
更新日:2023.10.09

ハワイに行くと、亀のモチーフのアクセサリーが売られていたり、洋服や雑貨の柄として亀が使われています。そこで今回は、現地でホヌと呼ばれる亀の意味やホヌ(ウミガメ)に出会えるスポットについてご紹介します。日本ではあまり見ることができないホヌの魅力を学んでみましょう。

幸運を運んでくれるハワイのウミガメ

ハワイ 亀 ホヌ

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ウミガメ(ホヌ)が持つ意味

ハワイではウミガメを「幸せを運ぶ生き物」「海の守り神の象徴」など神聖な生き物として扱っており、ハワイ語で「ホヌ」と呼んでいます。

もともとウミガメは7種類いるのですが、ハワイには7種類のうち以下の5種類ものウミガメが生息しています。最も多く見られるのはアオウミガメです。

  • アオウミガメ

  • オサガメ

  • ヒメウミガメ

  • タイマイ

  • アカウミガメ

ハワイアンジュエリーの定番

ハワイアンジュエリーとは、繊細な彫刻が特徴のハワイの伝統的なアクセサリーです。ファッションアイテムとしてはもちろん、お守りやメッセージを込めたプレゼントとしても人気です。ハワイアンジュエリーは、ハワイの自然を感じられるプルメリアやマイレリーフなどの植物やホヌなどの生き物をモチーフにしています。

ホヌは海の守り神として、災いから身を守り幸運を招くモチーフとして人気です。ネックレス、ブレスレット、指輪、ピアスなどさまざまなジュエリーでホヌのモチーフが使われています。

ホヌにまつわる伝説

ハワイ 亀 ホヌ ビーチ

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ハワイでは昔、海で遊ぶ子どもがサメの被害に遭う事故が多数あったといわれています。神の使いとされていたホヌは、子どもの姿となって子どもたちを救ったという伝説があります。また、ホヌはサメからサーファーを守ったという伝説もあり、サーファーの守り神としても崇め奉られています。 

いずれの伝説も、海での事故や災いからホヌが守ってくれたというものであり、今もなお、ハワイアンジュエリーなどを通してお守りの意味で身に付ける人が多いようです。

日本の昔話や神話にも多く登場

ハワイ 亀 ホヌ 子供

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日本でも多くの昔話や神話に亀が多く登場します。最も馴染みの深い昔話に「浦島太郎」があります。心優しい漁師が亀を助けて竜宮城に行くという物語です。多くの人に知られている浦島太郎の話ですが、もともとは日本書紀、万葉集にも記されていた古い伝説です。1890年代に童話作家が子ども向けに手を加えてわかりやすく発表したことから、今でも多くの子どもたちに語り継がれる昔話になっています。そのほかにも日本には、亀が登場する「天に上りそこねた亀」「うさぎとかめ」「雁と亀」など多くの昔話があります。

ハワイでホヌに出会えるビーチ

神聖な生き物とされるホヌは、ハワイのさまざまなビーチで実際に見ることができます。その中でも特に遭遇率が高いと言われている3つのおすすめビーチをご紹介しましょう。3つのビーチは近い場所にあるので、1つのビーチでホヌを見つけられなかった場合は、ほかのビーチにも行ってみると出会えるかもしれません。

ラニアケアビーチ

ハワイ 亀 ホヌラニアケアビーチ

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ラニアケアビーチは、オアフ島の北側、ノースショアにあるビーチです。このビーチはウミガメの大好物でもある海藻類が豊富で、捕食者からも逃げることができるエリアのため、多くの亀が海から出てきて砂の上で甲羅干しするスポットとして有名です。

年中、甲羅干しをする亀が見られるビーチではありますが、5~9月ごろの天気の良い日中の時間帯である11~15時ごろに現れることが多いようです。

ワイキキ方面からラニアケアビーチに行くには、車がとても便利です。1時間程度で行くことができるので、ぜひレンタカーを借りてみてください。公共バスで行くことも可能ですが、その道のりはとても遠く、片道2時間以上はかかってしまいます。

パパイロアビーチ

ハワイ 亀 ホヌ パパイロアビーチ

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先にご紹介したラニアケアビーチと後にご紹介するハレイワ・アリイ・ビーチ・パークの中間地点にあります。全米で人気を博したドラマ「LOST」の撮影地としても有名です。行き方はラニアケアビーチとあまり変わりません。ラ二アケリアビーチの手前にある高級住宅街を抜ければ到着します。

穴場的なビーチのため、人が少なく静かです。亀に会える可能性は高く、ときには優雅に泳ぐ亀が見られることもあります。岩場が多くて人通りが少ない場所でもあるので、車上荒らしや盗難などには注意しましょう。

ハレイワ・アリイ・ビーチ・パーク

ハワイ 亀 ホヌ ハレイワ・アリイ・ビーチ・パーク

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先ほどご紹介したラニアケアビーチが位置するオアフ島のノースショアには、もう一つ亀の有名なビーチがあります。それは、ハレイワ・アリイ・ビーチ・パークです。ハレイワ・アリイ・ビーチ・パークと言えば冬のサーフィンが有名ですが、浅瀬を泳いだり甲羅干しをする亀の姿も見ることができます。

バスで行く場合はアラモアナセンターから52番のバスで行けます。レンタカーで行く場合は、ハレイワタウンを抜けて、アナフル橋手前を左手に進むと到着します。

このビーチはサーファーも多いことから、駐車場、更衣室、シャワー、トイレが揃っています。気軽に行けるビーチなので、ぜひ亀を見に立ち寄ってみてください。

ホヌに出会えるタイミング

ハワイ 亀 ホヌ 撮影

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運が良ければ1年を通してホヌに出会えるチャンスがありますが、遭遇率の高い季節は5~9月ごろの夏シーズンです。10~3月など秋冬になると遭遇率は半分くらいになります。亀は波が高いと大きな岩に体をぶつけてしまうため、波が穏やかな日中の11~15時ごろを狙うと出会える確立は上がるでしょう。ホヌは午前中は海藻などの餌を食べ、午後から陸に上がって甲羅干しをする傾向があるようです。

オプショナルツアーなら一緒に泳げる!

ハワイ 亀 ホヌ スキューバダイビング

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ハワイのオプショナルツアーには、高確率でホヌに会えるツアーが多数あります。多くのツアーは、シュノーケリングやダイビング体験などができるようになっており、ダイナミックに泳ぐホヌの姿を見ることができます。泳ぐのが苦手な方はウミガメウォッチクルーズもあるので安心です。

ツアーによってハワイの自然、環境、海洋動物について一緒に学べたり、ハワイの詠唱やフラなどハワイの文化体験ができたりするものがあるので、内容を比較して申し込むのがおすすめです。

クルーズの場合は、ほかの海洋生物や海鳥を見ることもできます。冬季に限りますが、運が良ければクジラやイルカに遭遇することもあるようです。

神聖なホヌを守るためのルール

ハワイ 亀 ホヌ

photo by pexels

ハワイでは、ウミガメやイルカなどの海洋生物は、州法と連邦法のもとで保護されています。2m以内に近づく、触ったり餌付けをしたりするなどは厳禁です。違反した場合は、500ドルを超える高額な罰金が科せられます。

また、場所やタイミングによっては産卵中の亀の周りに柵が設けられていることもあります。

柵内に入るのも禁止です。亀を見に行く場合は、海中でも陸でも余裕を持って3メートル以上離れる、触らない、餌を与えないなどのルールを守りましょう。

ウミガメを保護するための団体も

海洋ゴミが体に巻き付いてしまったり、サンゴ礁の白化などが原因で命を落としたりすることから、ハワイでは市民も一丸となってウミガメの保護を行っています。例えば「マラマ イ ナ ホヌ」という団体は、ホヌを保護する非営利団体です。「ホヌ・ガーディアン」という市民ボランティアが所属しています。

こちらの団体では1日3回の交代制で、ビーチに現れるウミガメに人間が近づきすぎないようにロープを張ります。そのスペースは、約3m。同時に、人々にウミガメに関する知識や一つ一つの行動を教える活動も行っています。ウミガメに注意を払いつつ、ホヌ・ガーディアンの指示に従い、みんなでルールを守って楽しく観察しましょう。

ハワイの守り神を近くに感じる

「幸せを運ぶ生き物」「海の守り神の象徴」としてハワイの人たちはホヌを大切にしています。時期やタイミングが合えば、幸運の象徴であるホヌに出会えるでしょう。ホヌを見に行く際は、ルールを守ることが何よりも大切です。日本ではあまり見る機会がないハワイの守り神を近くに感じてみましょう。