ハワイ在住者が教える!ハワイ島で行くべき絶景観光スポット
「ビッグアイランド」と呼ばれて親しまれているハワイ島は、ハワイ諸島の中で一番大きく、一番新しい島。世界で有名なキラウエア火山、熱帯雨林で豊かな自然や、古くから残る豊かなハワイの文化、透明度の高いビーチ、ちょっと怖い歴史など、バラエティに富んでいるハワイ島を一気にご紹介します!
壮大な大自然を満喫できるハワイ島
photo by @hawaiianislandsnow / Instagram
ハワイ諸島の最南端に位置するハワイ島。日本の東京からハワイ島のカイルア・コナまでは、6,466km離れています。面積は10,400㎢を超え、他のハワイ諸島を合わせた面積のほぼ2倍。日本で7番目に大きい岐阜県と、ほぼ同じ面積です。
ハワイ島は熱帯性気候なので、年間を通して温暖。平均気温は24℃から30℃ですが、標高の高いところでは涼しく、冬には雪も見られます。ハワイ島での雨季は11月から3月と長く、特にヒロではカイルア・コナ周辺に比べて雨量が多め。雨季以外の夕方に突然、雨が降ることも。
この、雨がもたらす緑豊かな熱帯雨林と島全体に広がる黒い溶岩地帯、そして、息を呑むようなビーチなどの壮大な自然が、ハワイ島の独特な景観を作っています。
アクセス
ハワイ島には、ヒロ国際空港と、エリソン・オニズカ・コナ国際空港(以下、コナ国際空港)の2つの空港があります。
ヒロ国際空港は、島の東側、日系人で発展したヒロの街にある小さな空港。主にホノルルや他のハワイ諸島からの便が発着し、ホノルル、マウイ島、カウアイ島から短時間のフライトで行くことができます。
コナ国際空港は、島の西側、カイルア・コナにあり、ハワイの風を感じられるオープンエアの建物が人気。米国本土やオアフ島ホノルルからの発着がメインです。カイルア・コナの中心地までは、車で20分から30分です。
ハワイ島の人気観光スポット
ハワイ島はみなさんにお馴染みのオアフ島とはまた一味違った雰囲気を味合わせてくれます。ここからは、世界一の天体観測や絶景が楽しめる渓谷など、ハワイ島ならではの体験ができるおすすめの観光スポットをご紹介します。
世界遺産「キラウエア火山(ハワイ火山国立公園)」
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ハワイ火山国立公園は、世界的に有名な火山であるマウナロアとキラウエアの一部が含まれている広大な公園です。ヒロ国際空港から車で45分、カイルア・コナ国際空港からでも2時間ほどと、ハワイ島の広大な自然をドライブするのにもちょうどよい距離です。2018年5月の噴火が記憶に新しいでしょう。
展望台から噴火口を見渡したり、ライトアップされた溶岩洞の中を歩いたりするのも良し。初心者から上級者までが自然やクレータ付近の様子を楽しめる、トレッキングコースも充実しています。地元アーティストの作品が購入できるアートセンターや宿泊施設もあり、1日では足りないほど。展望台から朝日や夕陽を眺めるのも最高です!
迫力満点の「アカカ滝(アカカ滝州立公園)」
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アカカ滝州立公園の緑豊かな景色の中を歩くと展望台から、カスケード・カフナ滝と、700mの高さから落ちるアカカ滝の2つの滝を見ることができます。その風光明媚な景色はハワイ島のどの滝にも勝ります。
駐車場からすぐの、舗装されたトレッキングコースを上っていくと、2つの滝の見事な景色が見られるポイントがある道へ繋がります。最初の分岐点から左への道を進み、小道を少し歩くと、アカカ滝を見ることができます。ここを楽しむポイントは、滝までの南国の雰囲気たっぷりの道。階段を一段一段をゆっくり。大きなモンステラをはじめとしたさまざまなトロピカルな植物に挨拶しながら上って歩いたその先に、アカカ滝の迫力に出会うことができます。
▶︎POINT
クレジットカードのみ、毎日8-5時開園 階段は車いすではアクセスできません
ハワイ島ならではの荘厳な景色「ワイピオ渓谷」
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ワイピオ渓谷はその昔、ハワイの先住民カメハメハ王1世が少年時代に数年暮らしていたともいわれ、政治や宗教など、ハワイの歴史には欠かせない存在。何千というハワイ先住民も生活していましたが、現代では100人にも満たないそうです。
展望台からの景色は、ドライブがてら立ち寄るスポットとしては価値がとても高いです。車を停めてすぐに目に飛び込んでくる荘厳な景色。ハワイの歴史を知らずとも、その雰囲気に権威を感じます。
渓谷のふもとに見える黒い砂が特徴のワイピオブラックサンドビーチまでは、トレッキングコースとなっています。ビーチから見上げる渓谷の崖も、また、特別な景観です。
全米No.1にも輝いた「ハプナ・ビーチ州立公園」
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地球科学者である大学教授が評価する定評のあるビーチランキングで、2021年の全米1位に選ばれたハプナビーチ。残念ながら写真だけではその素晴らしさをお伝えすることが難しいですが、他のビーチと圧倒的に違うのは、その、やわらかい砂です。例えるならば、厚さ30センチほどのヨガマット。砂浜を歩くだけではわかりにくいので、海の中に入って体感していただきたいのですが、フワフワな砂が足の指を1本ずつ、優しく包み込みます。特にハワイ島のビーチは、岩場や石が多く、ビーチシューズが必須なのですが、ハプナビーチの砂はやわらかいので、週末には地元の家族連れも多く訪れます。売店のハンバーガーも美味しくておすすめです!
▶︎POINT
波が高い時がある、クラゲ警告出たら行かない、ビーチに日陰ないのでアンブレラは必須。近くに宿泊できるバンガローがある、予約は数か月待ち
「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園」でハワイの歴史に触れる
ハワイ島の文化や歴史を、文字通り触って体感できる国立歴史公園。歴史がきれいに保存された、それぞれの展示物を見てまわりながら、季節によってはトレイルでクジラやバードウォッチングも楽しめます。公園パンフレットにある番号の順に歩いていくと、歴史の流れもよくわかり、人々の生活をより身近に感じます。
面白いのは、意外と黒いハワイ島の歴史。ハワイ全体の歴史は観光スポットで知る機会があっても、ハワイ島で実際に起きた戦いについては、語られることが少ないです。カイルア・コナエリアのアリィドライブや、キャプテンクックという地名などもここで歴史を知ると、さらに興味がそそられます。歩き進めるごとに、この公園のすばらしさを実感するでしょう。
▶︎POINT
OPEN時間は月〜金曜日の8:30 AM–4:30 PM。
展示物は英語のため、英語が苦手ならカメラでの翻訳機能の付いたアプリがあるとベター
ハワイ島のおすすめショッピング・グルメスポット
ハワイ島でのショッピングやグルメのおすすめは、なんといってもその「ローカル感」。地元の人が、地元の人のために開催しているファーマーズマーケットやソウルフードから、ハワイ島に暮らす人々の生活を感じることができます。また、東側のヒロと、西側のカイルア・コナのそれぞれの歴史や雰囲気も、ショッピングや食から体感できます。
注目スポットが集まるハワイ島最大の街「ヒロ」
ヒロの街は、ヒロ国際空港の西側にあります。コナ国際空港からは、車でサドルロードを通り、1時間30分から2時間ほど。農業や漁業で発展した後、サトウキビ畑が拡大し、日本を含むアジアから多くの労働者が集まりました。現代でも、その歴史を語る建造物が多く残り、小さな街ながら強く印象づけます。
ヒロは、観光地として大きく栄えてはいませんが、ビジネスやアート、教育などで、ハワイ島の人々には欠かせない生活の中心地となっています。また、日本食など日本の文化も地元の人の生活に根づいているのは、ヒロの発展には日系人が多く活躍したためといわれています。
地元食材や民芸品を買うなら「ヒロファーマーズマーケット」
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地元の農家、飲食店、アーティストなどが出店する大きなマーケット。毎週水曜日と土曜日の朝7時から午後3時に、ヒロ・ベイフロントにて開催されています。
新鮮な野菜や果物、地元の特産品や工芸品、スイーツやコーヒーなど、地元の味や雰囲気を堪能できる充実のラインナップが魅力です。カテゴリーごとにブロックで分けられているので見やすく、まわりながら地元の人たちとの交流も楽しめます。無料の駐車場があるのも嬉しいです。
ロコモコ発祥のお店「カフェ100」
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ハワイのソウルフード「ロコモコ」の発祥として有名な家族経営のお店。その歴史は、1946年までさかのぼります。紆余曲折ありながらも変わらない味で、地元の人に長く愛されています。
人気はやはり、ハワイ島でグレービーソースたっぷりのロコモコ。そして、ビーフシチューもお店の看板メニューです。午後4時から閉店の7時まではハッピーアワータイム。営業は11:00am-7:00pm、土曜・日曜が定休日となっています。
ポケ(ポケ丼)の有名店「スイサン フィッシュマーケット」
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新鮮なポケといったらこちら。ハワイ島で一番美味しいと、コナ方面から訪れる人も多いです。フィッシュマーケットなので、質がよい魚を一匹や柵も販売。
定番のスパイシーアヒやハワイアンスタイルの他に、マンゴーハバネロなど変わりダネも人気。ポケボウル(ポケ丼)や、白米・玄米・サラダから選べるプレート、もちろんポケ単品も。近くのリリウオカラニ・ガーデンのベンチなどで頂くのがおすすめです。営業は9:00am-3:00pm、水曜・日曜が定休日です。
にぎやかな港町「カイルア・コナ」
コナ国際空港から車で30分南へ。ヒロの街からは2時間ほどと、ドライブによい距離にカイルア・コナの中心地があります。街としては大きくないものの、主要なチェーン店があり、観光客も多いため活気があります。漁業で有名な港町なので、ボートなど船の往来が多く見られます。
街中のカマカホヌという小さなビーチは波がほとんどなく穏やかなので、小さな子どもにも最適。ビーチチェアなどはレンタルできるので、数時間ゆっくり過ごすにもいい場所です。
また、カイルア・コナは、トライアスロンの聖地としても有名です。毎年10月の大会では、世界から選手が集まり、カイルア・コナの街全体がとても賑やかになります。
リゾート気分になれるショッピングモール「コナ イン ショッピング ビレッジ」
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海沿いを走るアリイドライブ横にある小さなショッピングモール。レストランやカフェ、アパレル店など、歩くだけで海の雰囲気を感じます。
ハワイではハワイアンジュエリーが有名ですが、ここでのおすすめは、チタンリングの専門店「Hawaii Titanium Rings:ハワイ・チタン・リング」。低刺激で軽く、耐久性があるチタンと、ハワイのコアウッドなど木材を使用したデザイン性の高いリングは、ペアリングとしても人気です。
「Kona Coffee&Tea」で本場のコナコーヒーを
photo by @juhyun_420 / Instagram
店名の通り、100%のコナコーヒーが味わえる街のカフェ。ショッピングセンターの駐車場内にあり、地元の人の憩いの場として人気です。制服の警察官がにこやかにコーヒーを飲みながら話していたりと、アメリカ生活を垣間見ることも。
コナコーヒー初心者にもおすすめなのが、フレーバーラテ。バニラやマカダミアナッツ、ココナッツやホワイトチョコレートなど、お好きなフレーバーでどうぞ!店内ではオリジナルのコーヒーやハチミツ、グッズが販売。おみやげにぜひ。
ハワイ島を満喫するなら何日必要?
広大なハワイ島を楽しむためには、3泊5日以上をおすすめします。車移動が必須ですが、島のほとんどの主要道路は1車線ですので、片道1時間以上かかる観光スポットをまわりながら…とドライブがメインとなります。
自然豊かなため、道路では、鹿やイノシシ、ヤギなどに遭遇することも。渋滞に巻き込まれても時間がゆっくり流れるハワイ島を満喫できるよう、心に余裕のあるプランを立てましょう。
宿泊は、ヒロの街の中のホテルや、カイルア・コナタウン周辺、少し南のシェラトン、コナ国際空港より北のヒルトンなどが初めての人にも動きやすくおすすめです。
モデルプラン
3泊5日で、ちょっと欲張りなハワイ島プランを考えてみました。
1日目:日本からハワイ島へはホノルル経由で、お昼から午後に到着するので、1日目はほぼ移動。午後に宿泊先の近辺を探索したり早めのディナー後、ホテルでゆっくり休んで翌日を楽しみに。
2日目:宿泊エリアとは別のエリアへ。カイルア・コナのエリア泊なら、サドルロードを通り東方面へ。Cafe100でブランチ→ハワイ火山国立公園→ママラホアハイウェイ西回りでブラックサンドビーチ→カイルア・コナへ
3日目:ハプナビーチ→クイーンズマーケットプレイスでランチ→プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園→カイルア・コナのタウンを散歩・おみやげショッピング→アリイドライブ沿いでサンセット見ながらディナー
4日目:早朝チェックアウト・移動、日本到着(5日目)
ハワイ島観光のコツ
ハワイ島での交通手段は?
ハワイ島では車が必須です。空港からレンタカー会社へ行くには、各レンタカー会社の巡回バスを利用します。レンタカーをフル活用して、“ビッグアイランド”の自然を堪能しましょう。おすすめはヒロとカイルア・コナをつなぐサドルロード。特にヒロから西へ向かう時は、空を飛んでいるような景色に出会うことができます。
日本語は通じる?文化は?
ハワイ島はオアフ島に比べると、全体的に日本語が通じにくいです。英語の他にもハワイ語、ピジン語を知っておくとより充実した時間を過ごすことができます。ハワイ州内でもそれぞれ慣習や文化が違うため、お互いに尊重して楽しめるように、ハワイ島の歴史や文化を事前に知っておくことをおすすめします。
ヒロとカイルア・コナ以外では?
2つのエリアの他に、映画の舞台になった北部のホノカアや、牧場で知られるワイメアなど、魅力あふれる小さな街があります。また、カイルア・コナの東側を南北に走るママラホアハイウェイを南下すると、多くのコーヒー農園があり、さらに南下したキャプテンクックでは、地元や観光客に昔から愛される「マナゴホテル」のポークチョップが食べられます。
壮大な自然の中で非日常を楽しむ
ビッグアイランドと親しまれるハワイ島。大きいのは面積だけではなく、美しい自然や、自然と共存する人たちの深い歴史にあります。一度行ったらまた戻りたくなる島、ハワイ島。ぜひその素晴らしさを体感してみてください。