キラウエア火山の魅力とは行き方と訪れる際の注意点を解説

キラウエア火山の魅力とは行き方と訪れる際の注意点を解説

公開日:2023.06.28
更新日:2025.04.19

ハワイ島の1番の観光名所である、キラウエア火山。世界でもっともアクティブな火山といわれており、現在でも活発に活動を続けています。 最近では、2023年9月10日に噴火活動が確認されました。なお今回の噴火に関してはハレマウマウ火口内にとどまっていることから観光や周辺地域への影響はありません。 ここでは、地球のエネルギーを肌で感じられるキラウエア火山について、基本情報や見どころ、観光の際の注意点などをまとめました。ハワイ島への旅行を検討している方は、ぜひチェックしてみてください。

キラウエア火山は地球上でもっとも活動的な活火山

キラウエア火山

photo by unsplash

キラウエア火山は地球上でもっとも活動的な活火山であり、1983年から2023年現在までの約40年間で大小60回を超える断続的な噴火が起こっています。2018年5月から8月にかけては歴史的な大噴火が起き、プナ地区にある700棟以上の民家が破壊されました。ハワイ火山国立公園の山頂付近の数万回に及ぶ地震や、カルデラの大規模な崩壊によって地形も大きく変化しています。

とはいえ、キラウエア火山の噴火は非爆発性のため比較的穏やかで「世界一安全な火山」ともいわれています。火口から離れた場所では溶岩流が遅くなるため、溶岩流を近くで観察できることも人気の理由といえるでしょう。

ハワイ唯一の世界遺産|キラウエア火山公園

キラウエア火山が赤く燃えている様子

photo by photoAC

 

キラウエア火山公園はハワイ唯一の世界遺産です。ポイントは以下の3つです。

  • 概要
  • 行き方
  • キラウエア火山以外の主要スポット

それぞれ解説(紹介)していきます。

概要

キラウエア火山公園とは、ハワイ火山国立公園(Hawaii Volcanoes National Park)にあるキラウエア火山を中心とした公園のことを指します。世界遺産(自然遺産)に登録されており、火山活動が生み出した地形や生態系を体験できるほか、溶岩台地や溶岩トンネル、ハイキングコースなど、変化に富んだ自然景観を楽しむことができます。

行き方

キラウエア火山公園へは、ヒロ国際空港またはエリソン・オニヅカ・コナ国際空港からタクシーやレンタカーでアクセスできます。また、ツアーに参加するのもよいでしょう。

公共交通機関を使う場合

ハワイ島を走る公共バス・ヘレオンバスを利用すれば、片道$2でアクセスできます。ただし主に住民の通勤用として運行されているため、旅行者が利用するには少々不便な一面も。ルートや運行スケジュールを確認しておくなど、事前準備をしっかりしておきましょう。 

タクシー・Uberを使う場合

ヒロ空港からキラウエア火山までの所要時間は約40分。タクシーやUberを利用した場合の費用は$85〜$90前後です。

レンタカーを使う場合

ヒロ空港、カイルア・コナ空港どちらでもレンタルでき、ヒロ空港からは45分、カイルア・コナ空港からは約2時間30分でアクセスできます。

どちらの空港からも 11号線(ママラホア・ハイウェイ)をまっすぐ進むだけなので、初めてでも迷うことはないでしょう。ハワイ国立公園内は駐車も可能です。

オプショナルツアーを使う場合

ハワイ初心者にも安心なのはツアーを利用することです。他のお客さんと乗り合いのツアーがほとんどですが、手軽に参加できるのが最大のメリットといえるでしょう。ピンポイントで行きたい場所がある場合は、チャータープランなども検討してみると良いでしょう。

キラウエア火山以外の主要スポット

公園内には火山以外にも見どころがたくさんあります。​​

チェーン・オブ・クレーターズ・ロードでドライブを楽しんだり、火山に関する観測機材や溶岩や噴石などが展示されているジャガー博物館、クレーターを観察することができるキラウェア・イキ・クレーター、溶岩洞のサーストン・ラバ・チューブ。

またキラウエア火山のすぐ北に位置するマウナ・ロア山も一部がハワイ火山国立公園に含まれています。

キラウエア・ビジターセンターでは火山の活動状況や道路情報などを教えてくれます。

 

キラウエア火山を楽しめるツアー

キラウエア火山に煙が上がっている様子

photo by photoAC

キラウエア火山を楽しめるツアーは以下の3つです。

  • 世界遺産キラウエア火山とマウナケア山麓星空ツアー
  • キラウエア国立公園ツアー
  • ヘリコプターツアー

それぞれ紹介していきます。

世界遺産キラウエア火山とマウナケア山麓星空ツアー

ハワイ島の2大観光スポット、マウナケア山と世界遺産キラウエア火山を1日で巡る凝縮ツアー。キラウエア火山公園での滞在では、トンネルハイキングやスチームベントなどを観光した後、マウナケア山麓で満天の星空を観賞します。

その他、ヒロのダウンタウンやハワイ土産の定番・ビッグアイランドキャンディーズなどの周辺立ち寄りも。非日常の光景に感動間違いナシ!

ツアー名

世界遺産キラウエア火山とマウナケア山麓星空ツアー ヒロ市内立ち寄り!ツアーガイド撮影の一眼カメラ写真をご提供<夕食付き>by マサシネイチャースクール

予約URL

https://www.veltra.com/jp/hawaii/big_island/a/7850

キラウエア国立公園ツアー

ハワイ島のキラウエア国立公園を探検!昼は約2.5時間で公園内を探索し、夜はハレマウマウ火口で火口の様子を見学。ツアーの最後にはマウナケア山に近いサドルロードで星空観測もあり、1日盛り沢山なツアーです。送迎付き。

ツアー名

キラウエア国立公園ツアー コーヒー農園立ち寄りやマウナケア山に近いサドルロード付近での星空観測もあり<昼食・夕食付き/英語ガイド>

予約URL

https://www.veltra.com/jp/hawaii/big_island/a/172920

ヘリコプターツアー

歩くのが大変!という方は、空の上からキラウエア火山を堪能できるヘリコプターツアーがおすすめです。費用はかかりますが、1日で主要な観光スポットを巡れるため効率よく観光できる点がメリット。

現地のヘリコプター遊覧会社が開催しているツアーでは、フライト時間60分でキラウエア火山国立公園をはじめとした観光スポットを空中散歩できます。60分コースの場合、2歳以上は一律$500ほどで参加できます。小型機だからこそできる迫力ある観光を、家族やお友達とぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。

ツアー名

キラウエア火山 ヘリコプター遊覧 <英語パイロット/フライト60分/ヒロ空港集合> by パラダイスヘリコプター

予約URL

https://www.veltra.com/jp/hawaii/big_island/a/5720

キラウエア火山を訪れる前に知っておくべきこと

キラウエア火山 日中

photo by unsplash

キラウエア火山を訪れる際に気をつける点は以下の5つです。

  • おすすめの服装
  • 持ち物
  • 火山ガスに注意
  • 天候と噴火情報のチェック
  • 溶岩は持ち帰り禁止

それぞれ解説していきます。

おすすめの服装

キラウエア火山では日中の寒暖差の影響が大きいことから、調整しやすい服を着ていくことをおすすめします。
街中と比較すると標高の高い山は寒いため、夏でも防寒対策が必要です。
また、溶岩の上をハイキングするつもりで登山用などの動きやすいズボンや靴で出かけましょう。

持ち物

キラウエア火山には自動販売機がないため、飲みものは多めに用意しておきましょう。
また、突然の天候の変化に備えて雨具を用意したり、安全性を考えて手袋を用意したりするとなお良いです。
色々な観光名所を回るため、車酔いが心配な場合は酔い止めなども用意しておくと安心でしょう。

火山ガスに注意

火山では、二酸化硫黄などの有害ガスが発生していることがあります。
火山ガスを吸い込むと呼吸器系の炎症につながる恐れもあるため、特に小さい子どもや妊娠中の方、持病のある方は注意が必要です。
有害ガスは噴火直後に発生しやすいため、ビジターセンターなどで事前に情報を入手しておくと良いでしょう。

天候と噴火情報のチェック

キラウエア火山は活火山のためいつ噴火してもおかしくありません。事前に天候や噴火情報のチェックをしておきましょう。
観光中に噴火が起こった場合に備え、避難場所を確認しておくことも重要です。
火山噴火に関する最新情報はハワイ州観光局のHP(https://www.allhawaii.jp/htjnews/3009/)でも確認できるので、出発前にチェックしておいてくださいね。

溶岩は持ち帰り禁止

溶岩や砂は国の保有物のため、持ち帰ると窃盗とみなされてしまうことも。
キラウエア火山には女神ペレが住んでいることから、溶岩石を持ち帰るとペレに呪いをかけられるともいわれています。
お土産として持ち帰りたい気持ちを抑え、観察するだけにとどめておきましょう。

2024年現在のキラウエア火山の安全性について

キラウエア火山 溶岩

photo by unsplash

米国地質調査所(USGS)ハワイ火山観測所によると、ハワイ島のキラウエア火山で2024年12月23日午前、新たな噴火が発生しました。噴火は現在、火口周辺にとどまっており、公共の安全に対する差し迫った脅威はありません。

ハワイ火山国立公園から噴火の最新情報や、キラウエアの訪問・観察に関する情報は下記をご参照ください。

(英語サイト) 

★ Hawai'i Volcanoes National Park (U.S. National Park)

https://www.nps.gov/havo/index.htm

キラウエア火山周辺の観光スポット

キラウエア火山の周辺には、他にも訪れたい観光スポットがたくさんあります。

周辺の観光スポットは以下の3つです。

 

  • プナルウ黒砂海岸
  • レインボー・フォールズ
  • リリウオカラニ公園

それぞれ詳しく紹介していきます。

プナルウ黒砂海岸

キラウエア火山 プナルウ黒砂海岸

photo by @mintomo_miya / Instagram

名前の通り、黒い砂がめじるしの海岸。海水浴というよりも、お散歩やピクニック、アオウミガメを観察するのにぴったりのスポットです。
アオウミガメを見つけたら最低でも4.5mは距離を置くことがハワイ州の法律で定められているので、近づきすぎないよう注意してくださいね。

レインボー・フォールズ

キラウエア火山 レインボー・フォールズ

photo by @konawind1123 / Instagram

ヒロから車で10分程度でアクセスできる滝。落差24mの比較的小さな滝ですが、雨季には滝つぼが激流となり、迫力満点な姿を見ることができます。
雨季の晴れた日の午前中には虹が見える確率が高まりますよ。駐車場が近くにあるため、アクセスのしやすさもおすすめポイントの1つです。

リリウオカラニ公園

キラウエア火山 リリウオカラニ公園

photo by @hulaloomaikai / Instagram

リリウオカラニ公園は、ハワイ島のサトウキビ畑で働いた日本人移民への敬意を示し、1917年に開園しました。
灯籠や松、石庭、太鼓橋など和を象徴するものがたくさんあり、移民の歴史を知ることができます。
ジョギングやお散歩をするだけでも気持ちよく過ごせる、静かな公園です。

キラウエア火山にまつわる歴史

キラウエア火山 ハワイ 昼

photo by unsplash

キラウエア火山があるハワイ島を含むハワイ諸島は、地下数kmにあるホットスポット(マグマ溜まり)から噴出した溶岩によってつくられた島々です。

その中でもハワイ島はもっとも新しい島であり、キラウエア火山はおよそ60万年〜30万年前に海底で溶岩が積もり始めたと考えられています。

陸上部で発見されたもっとも古い溶岩が約5万年〜7万年前に噴火したものであることがわかっているため、その頃に溶岩が海面から姿を現し、島になったのではともいわれています。

キラウエア火山のハレマウマウ火口に住んでいるといわれる女神ペレは、ハワイアンの自然に対する畏敬の念を象徴した女神さま。炎、稲妻、ダンス、暴力などを司る神とされ、気性が荒く、気に入らないことがあると人々を焼き尽くしてしまうなどの伝説を持っています。

 女神ペレがなぜハワイ島にやってきたのかについては諸説ありますが、一説によると、姉であり海の女神であるナマカオカアイの夫を誘惑したことでナマカオカアイと仲が悪くなったことが原因のよう。

ペレはナマカオカアイに追われ、当時住んでいたカヒキを出てハワイ諸島を転々としながら逃げ続けましたが、ついに2人はマウイ島ハナで衝突。
ナマカオカアイが勝利をおさめ、ペレは亡くなりました。
その後ペレの魂は肉体を離れ、ハワイ島のキラウエア火山を終の棲家としたそうです。

キラウエア火山で感じる自然の雄大さ

世界遺産にも指定されている世界でもっとも活発な活火山、キラウエア火山について紹介しました。
キラウエア火山は溶岩流を間近で見られる数少ない火山でもあり、大地のエネルギーを存分に感じられる究極のパワースポットでもあります。ハワイ島を訪れたら、ぜひレンタカーやツアーを利用して地球の息吹を感じてみてくださいね。