初めての方必見!ハワイの運転ルールと知っておくべき注意点【標識・駐車場・法律】
ハワイ旅行の際に「効率的にさまざまな観光地をまわりたい」「ショッピングでたくさん買い物をしたい」という方は多いでしょう。効率的な観光や大量の荷物を運ぶ際は、レンタカーがあると便利です。しかし、ハワイの運転ルールは日本と異なります。そこで今回は、ハワイで運転する際のルールや注意点についてくわしく解説していきます。
ハワイで運転するために必要な条件
ハワイで運転するには、以下のものが要ります。特にパスポートと日本の運転免許証は必須の持ち物なので、どちらかがない場合はハワイで運転することはできません。
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パスポート(必須)
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日本の運転免許証(必須)
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国際運転免許証(任意)
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本人名義のクレジットカード(レンタカーの場合)
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21歳以上(レンタカーの場合)
ハワイ州は、入国後1年以内に限り、日本の運転免許証でも運転できます。入国後1年以内の証明を行うためには、顔写真と入国日スタンプのページが確認できるパスポートが必要です。コピーは使えないので注意しましょう。
日本で有効な運転免許証を持っていれば、国際運転免許証は簡単な手続きで取得可能です。効力は、発行から1年間ですが、1年の間に失効すれば、同時に国際免許証も失効します。
ハワイで運転する方の多くはレンタカーを借りますが、借りられるのは21歳からです。レンタカーを借りるのに、本人名義のクレジットカードも必要になります。
国際運転免許証の取得方法
国際運転免許証は、海外で運転する際にあったら便利な免許証です。日本の運転免許証で運転することも可能ですが、ルールを把握していない警察官がまれにいます。また、事故や交通違反などで免許証を提示する場合は、ほとんどの警察官が日本語を読めないので、処理や手続きに時間がかかってしまいます。そのため、手続きをスムーズにするために国際運転免許証を取得する方もいます。
国際運転免許証を取得するには、日本の運転免許証を取得していることが条件です。ただし以下の免許は除きます。免許の効力が停止中の方は、申請できません。
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大型特殊免許
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小型特殊免許
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原付免許
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仮免許
国際免許証の申請はとても簡単で、各地域の試験場や指定の警察署で申請するだけです。取得のための試験はありません。国際運転免許証の取得に必要なものは以下のとおりです。
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免許証(必須)
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パスポート(必須)
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パスポートサイズの写真(必須)
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手数料(必須)
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古い国際免許証(持っている場合)
基本的な交通ルール
左ハンドル・右側通行
ハワイの車は、左ハンドルで日本と逆の右側通行になります。運転し始めて数時間もすれば、だんだん運転にも慣れてきますが、注意しなければならないのが右折と左折です。日本とは逆なので右折時は「手前に小さく」、左折時は「奥に大きく」運転するのがポイントになります。また、交通量が少ない小さな交差点や駐車場から出て、道路へ合流する際は、うっかり逆車線に入ってしまうことがあるので注意しましょう。
赤信号でも一時停止して右折OK
ハワイでは、対向車や歩行者が見当たらない場合は、赤信号であっても一旦停止したうえで右折できます。赤信号で止まるのに慣れている日本人には慣れないルールです。誰もいない赤信号で待っていると、周囲のドライバーからクラクションを鳴らされてしまうことがあるのでスムーズに進みましょう。ただし、赤信号で対向車や歩行者が見当たらなくても、「NO TURN ON RED」の標識がある場合は、右折はできません。青になるのを待ってから右折します。
歩行者優先(クロスウォーク法)
ハワイでは、歩行者の安全を最優先する法律「クロスウォーク法(横断歩道法)」が存在します。歩行者が横断歩道を渡る際、走行車線側を通っている最中は横断歩道の中央を過ぎるまで車は止まっていなけらばなりません。違反したら、$150.00〜1,000.00の罰金が科せられることになります。
シートベルト・チャイルドシートのルール
ハワイでは、全席シートベルトの着用義務があります。違反すると1人につき、$102.00の罰金が運転手に求められます。チャイルドシートは、子どもの年齢・体格で、以下のように定められています。
新生児~2歳 |
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2歳~4歳未満 |
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4歳以上~10歳未満 |
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主な道路標識
ハワイで運転する際は、道路標識もしっかり覚えておくことが大切です。覚えていない場合やうろ覚えは事故の原因になります。こちらでは、ハワイでよく見る道路標識についてくわしく解説していきます。
速度制限
速度制限の標識はマイル表示です。市内の一般道は時速25マイル程度(時速40km)を目安にすると良いでしょう。高速では、55マイル(時速88km)を目安にしてください。日本人は道幅が広い慣れない土地で気づかないうちにスピードを出し過ぎる傾向があります。キロとマイルはすぐに換算できない方が多いので、スピードメーターの確認を怠らないようにしましょう。
「SPEED LIMIT」は最高速度、「MINIMUM SPEED」は、最低速度を表す標識です。例えば、「SPEED LIMIT 40」なら最高速度は40マイルで、「MINIMUM SPEED 40」は、40マイル以上で走行しなければなりません。極度に遅い走行も違法になるので注意しましょう。
ONE WAY:一方通行
一方通行の場所には「ONE WAY」の標識があります。日本の一方通行と同様に矢印の方向にしか進めません。ハワイでも特にワイキキは一方通行がとても多いので、標識を見落とさないように注意が必要です。
STOP:一時停止
「STOP」の標識は、一時停止が必要な場所に設置されています。左右前方に注意しましょう。赤くて見やすい色で示されています。STOPの下に「ALL WAY」と書かれていたら、全方向から来るどの車も一旦停止しなければなりません。最初に停まった車が優先で、到着順に通行します。
DO NOT ENTER:進入禁止
「DO NOT ENTER」は、進入禁止を表す標識です。一方通行と同様に、ワイキキ内は進入禁止の道がとても多いので注意しましょう。
ONLY:矢印の方向のみ通行可
「ONLY」の標識は、矢印の方向にしか進めません。矢印の方向に向かって進みましょう。
YIELD:譲る
「YIELD」は「譲る」という意味で、道路が合流する場所、あるいは狭い道での対面通行のときに見かける標識です。合流する場所では、前方の車に優先権があり、狭い道での対面通行の場合は、先に来た車に優先権があります。譲るときは減速または停車し、相手に道を譲ってから進みます。
LEFT ON GREEN ARROW ONLY:緑サインが出たら左折可能
左折用の緑色の矢印が点灯したら、左折可能であることを示す標識です。この緑色の矢印が出ているときは、ほかの車は赤信号です。ほかの車と交差することなく、安心して左折できます。ただし、緑サインばかりに頼らず自分で周囲を確認し、安全な状態を確かめてから左折することも大切です。
LEFT TURN YIELD ON GREEN:注意して左折可能
「YIELD」は、注意しながら進むという意味もあります。信号が青で、対向車線の車がいないなど安全な条件であれば左折できます。ただし、優先権はあくまでも対向車線の「直進車両」です。曲がるときは直進車両がいないかチェックしましょう。
NO PARKING:駐車禁止
「NO PARKING ANYTIME」の標識は、常に駐車禁止であることを示す標識です。さらに、標識の下に「BEGIN」や「END」の表記があるときは、標識と標識の間は駐車できません。路上にはさまざまな種類の駐車禁止の標識が存在しているので、内容をしっかり把握しておきましょう。
また、道路の縁石の色も駐車可能かどうかを判断するのに役立ちます。一般的には駐車禁止の縁石は「赤」で塗られているので、赤い縁石の側に駐車しないようにしましょう。
運転をする際の注意点
スクールバスは追い越し禁止
道路上で前方に「黄色い車体のスクールバス」が停まっている際、後ろの車は追い越してはいけません。停車してスクールバスが出発するのを待ちます。また、中央分離帯がない場合においても、対向車線にスクールバスが停車しているときは一時停止し、スクールバスの発車を待ってから自分の車を発進させなければなりません。日本にはないルールなので忘れがちですが、子どもたちの安全を守るためにも大切なルールなので覚えておきましょう。
携帯・電子機器の使用禁止
運転中や一時停止中のあいだは、緊急時に通報するケースを除き、携帯電話の使用が禁止されています。話すのはもちろん画面操作も禁止です。ハンズフリー装置を使用するのは可能ですが、18歳未満の使用は認められていません。
携帯電話だけでなく、電子機器の操作も禁止行為です。信号で止まっているときにデジカメで風景を撮るなどの行動も違反になります。初犯の場合、罰金は$250.00で、運転歴1年未満の初心者ドライバーは罰金が$257.00です。スクールゾーンエリアで禁止行為を行うと罰金は$300.00になります。
飲酒禁止・同乗者も注意
ハワイでは、車に乗車するすべての人が飲酒してはなりません。同乗者であれば大丈夫ということもないので注意しましょう。また、車内に蓋を開けた状態のアルコール飲料を置いていても違法になります。飲んでいる・いないは関係ないので注意が必要です。飲酒運転の罰則はかなり厳しいものです。逮捕されたらそのまま留置場に拘留されます。観光客も例外ではありません。
車内を子どもだけにしない
アメリカでは、12歳以下の子どもは13歳以上が付き添うことなく、1人にすることがタブーとされています。車内の置き去りに関しては、さらに厳しい罰則があります。車内の9歳以下の子どもを5分以上1人にした場合は、罰金になります。旅行者も対象範囲内です。
車上荒らしに注意
ハワイで車を運転するときに注意したいのが、観光客をターゲットにした車上荒らしです。ビーチパーク、観光地、大型ショッピングセンター、アウトレットの駐車場は韓国客が多く狙われやすくなります。
駐車時は、車内に貴重品はもちろん、買い物袋や高額なアパレル商品(ブランドのジャケットやコート)を置いたまま離れないのが鉄則です。どうしても荷物を置いて離れなければならないときは、トランクへ入れましょう。
ただし、駐車場で荷物をトランクに入れているところを見られているケースもあります。前もって人がいない場所で荷物をトランクに移しておくなどの防犯対策が必要です。ひと気が少ない場所や薄暗い場所への駐車も危険なので避けておいたほうが無難です。
ハワイの駐車場事情
ハワイでは、駐車に関する取り締まりが厳しいので、以下の場所に駐車するのがベストです。主に駐車できる場所を紹介します。
駐車場
ハワイの駐車場は、日本よりも狭いことが多く、基本的に前向きで駐車するように作られています。白線も前向きで駐車するように斜めに引かれていることが多いようです。無理にバックで駐車しないようにしましょう。ホノルル動物園にある公共駐車場は、ビーチが近くて1時間$1.00で停められるので、週末は地元の方も多く利用します。以下の公共駐車場は無料なので、近くで用事がある場合は利用するのも良いでしょう。
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ヒルトンラグーン前「アラモアナボールズ パーキングロット」
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カピオラニ公園内「ワイキキシェル」
ショッピングセンターの駐車場
ショッピングセンターやスーパーで買い物をする場合や近くに用事がある場合は、ショッピングセンターやスーパーの駐車場を利用するのがおすすめです。以下のショッピングセンター、アウトレット、スーパーは、自分で空いているスペースに停められ、何時間停めても無料です。
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アラモアナショッピングセンター
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ワードセンター
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ワイケレアウトレット
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ワードビレッジ サウスショアマーケット
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カハラ・モール
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カカアコ・ホールフーズ
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カイルア・ホールフーズ
ホテル・コンドミニアムの駐車場
ホテルやコンドミニアムの駐車場は、一般的に自分で駐車場に停めます。ワイキキの主要ホテルで、1日あたり$20.00~30.00程度です。大きいホテルや高級レストランなどでは、バレーパーキングというものがあります。バレーパーキングとは、従業員の人が車寄せの場所で運転を代わり、駐車をしてくれるサービスです。バレーパーキング料金は、$5.00~7.00程度です。以下のホテルやコンドミニアムの駐車場は、一晩中(オーバーナイト)で利用できます。
ワイラナ パブリックパーキング |
$2.00/30分 $20.00(8:00~17:00) $25.00(17:00~8:00) $45.00(24時間) |
ハレコアホテル パーキングロット |
最初1時間$9.00 その後30分ごとに$4.50 8時間以上は24時間料金 $75.00 |
ワイキキバニヤン パーキングガレージ |
4時間(8:00~16:00)オーナーのゲストは無料 24時間 $30.00 7日 $150.00 |
バリデーション
バリデーションとは、施設やレストランを利用する場合の割引サービスを指します。日本でも同様のシステムがありますが、駐車券にスタンプを押してくれたり、割引チケットをくれたりします。ほとんどの施設やレストランではバリデーションシステムがあるので、駐車料金を抑えたい場合は必ずチェックしておきましょう。
路上パーキング
ワイキキには、パーキングメーター式の路上パーキングがたくさんあります。たいていの場合、側には標識が立っていて、利用対象者や利用時間が示されているので、見逃さないようにしましょう。例えば、公園にある路上パーキングには「公園利用者限定」などの標識があります。ほかにも「時間限定」「〇時間限定」「〇時間まで」などの利用時間についてもチェックしておきましょう。
パーキングメーターは、入れた金額に対して利用時間が決まりますが「2時間限定」などあらかじめ駐車時間が決まっているケースもあります。上限時間を超えた場合は、駐車違反になってしまうので注意が必要です。
クレジットカードだけ、あるいはコインだけしか使えないパーキングがあるので注意しましょう。なかには両方使えるコインパーキングもあります。
路上駐車
ハワイは、路上駐車が可能な道路が多いですが、周辺の標識を必ず確認する必要があります。路上駐車できる場所でも以下の条件があります。
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縁石から12インチ以内に駐車
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横断歩道から20フィート(6m程度)離れている
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道路沿いにある「STOPサイン」から30フィート(約9m)離れている
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車道や私道から4フィート(約1.2m)以上離れている
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道路沿いの消火栓から10フィート(約3m)以上離れている
ワイキキの「アラワイ運河沿い」の路上パーキングは、無料で停めることができるので人気です。空いていればとても便利なので利用すると良いでしょう。ただし「毎週月曜と金曜の8:30〜11:30は駐車禁止」の看板があります。道路清掃の時間帯になっているので、指定の時間に駐車しているとレッカーされます。当て逃げが多いエリアでもあるので、心配な方は駐車場に停めたほうが良いでしょう。
先ほどもご紹介したとおり、道路の縁石の色によって、駐車して良い場所かどうかを判断します。駐車禁止の場所は、たいてい道路の縁石が赤で塗られています。
ガソリンスタンドの利用方法
ガソリンスタンドはどこにある?
ハワイの市街地であれば、簡単に見つかります。郊外の場合は、町の入口から出口までにはあるでしょう。ただし、居住地でないエリアには、ほとんどありません。レンタカーを返却する場合は、事前にガソリンスタンドの場所を調べておくと安心です。例えば、空港で返却する際にガソリンスタンドが見つからないと焦ってしまうので注意しましょう。
ガソリンの種類・価格
ハワイのガソリンスタンドでは、以下の3種類の無鉛ガソリン(Unleaded)が販売されています。たまに有鉛ガソリン(Leaded)が販売されているケースもありますが、古い車専用なのでレンタカーに入れてはいけません。
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Regular
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Plus
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Premium/Super
日本のレギュラーとハイオクの場合と同様に、オクタン価が上がるほど価格は高くなります。レンタカーの場合は、レギュラー(Regular)を給油しましょう。ガソリンの価格は、地域や店舗によって異なり、同じレギュラーの場合でもガソリンスタンドによって違います。一般的に、ホノルル中心部よりも郊外の方が安い傾向にあります。ガソリン価格は、ガロン単位(1ガロン=約3.78リットル)です。給油機の表示もガロンになっています。
AAA(アメリカ自動車協会)が発表したデータによると、ハワイ州のガソリン価格は安定していますが、全米で最も高額な水準です。ハワイ州のガソリン平均価格は、1ガロンあたり$4.76で、全米平均の$3.53よりも大幅に高くなっています。
ガソリンの入れ方(セルフサービス)
ハワイでは、ほとんどがセルフサービスです。日本のガソリンスタンドと同様に、自分で給油し、窓拭き、ゴミ捨ても自分で行います。セルフサービスとフルサービスの両方がある場合は、セルフサービスの列に車を進めます。入れ方の手順は以下のとおりです。
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給油機前に車を停める
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店内のキャッシャーに行く
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給油ポンプ番号とガソリン量を伝える(「No.1 $30.00(1番で30ドル)」など、満タンの場合は「Full Up」)
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給油ポンプの場所に戻って「Regular」を選択しボタンを押す
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給油キャップを開け、給油口にポンプのノズルを差す
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ノズル部分のレバーを上に押し上げる
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給油機カウンターが「0(ゼロ)」になっていることを確認する
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グリップを握って給油を開始する
レンタカーの借り方
ハワイで運転する場合は、ほとんどレンタカーを借りることになります。一般的なレンタカーの予約方法と借り方・返し方をご紹介します。
予約方法
ハワイに行く前に、日本のレンタカー会社の公式サイトから予約するのが一般的です。旅行代理店や予約代行業者から予約したり現地で予約したりすることもできます。ただし、現地でレンタルする場合は、満車で借りられない場合や希望通りの内容でレンタルできない場合があるので、なるべく日本を出発する前にレンタルしたほうが安心です。
借り方・返し方
レンタル手続きの際に、車の受取場所と返却場所が指定されるので、場所を事前にチェックしておきましょう。受取場所や返却場所がホノルル空港の場合は、利用会社によってカウンターの場所が違います。
レンタカー返却時は、ガソリンを満タン(Full Up)にして返すのが基本です。ガソリン代が含まれていないレンタルプランを利用する際は、必ず返却前にガソリンスタンドで給油を行いましょう。返却所でクレジットカードで精算することも可能です。ただし、かなり割高になります。
ハワイ旅行の予習をしておこう!
ハワイでレンタカーを借りれば、効率的に観光地をまわったり、たくさんの買い物をしたりできます。ただし、正しいルールを把握していないと思わぬトラブルを招くこともあるので注意が必要です。今回ご紹介した内容を参考に予習しておくと安心でしょう。