現地ライターが教える!後悔しないためのハワイ移住ガイド
日本のみならず世界各国から観光地として人気を集めるハワイ。そんなハワイに移住したいと考えている方も多いのではないでしょうか。この記事では、ハワイへの移住を考えている方に、移住前に知っておくべき情報や、メリット、デメリットについて詳しくご紹介します!
ハワイ移住のメリットとデメリット
ハワイへの移住にはどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。実際にハワイに住んでいる経験をもとに、メリットとデメリットを詳しくお伝えします。
メリット
気候が穏やか
ハワイは冬でも日本ほど寒くなく、過ごしやすい特徴があります。冬でもニットやコートは不要で、軽い上着だけで過ごせるので寒さが苦手な人には嬉しいポイントです。夏でも湿気が少なく、日本の夏のように蒸し蒸し、じとじとした暑さではないため、1年を通して同じような服装で過ごせます。
日本に馴染み深い
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海外移住の大きな壁となるのが言語の問題ですが、ハワイには日本が通じるお店も多く、英語が苦手な移民も多いため、多少英語が話せなくても生活していけます。また、ホノルルなどの中心部には日本食のレストランが多いのも特徴です。
自然が豊か
ハワイの大自然は、眺めているだけでも心を癒してくれるようなパワーがあります。海や山でのアクティビティはもちろん、街中を歩いているだけでもたくさんの自然に触れることができるのは嬉しいところです。
デメリット
物価が高い
家賃や光熱費、食費など、日本の2倍近くするものもあります。賃金も日本と比べて高いわけではないため、節約をしないと暮らしていくのに苦労します。特に家賃が非常に高く、一人暮らしするには相当稼がなければなりません。
医療費が高い
物価や生活費だけでなく、医療費も高いのがデメリット。保険に入らなければ日本とは比べ物にならないくらいの金額になってしまいます。
治安が悪い
ハワイはアメリカの中でも比較的治安は良いほうですが、日本と比べると治安は悪いです。スリやひったくりは昼間であっても被害がたえず、特に夜に一人で出歩くことは非常に危険です。アメリカは銃社会であるため、乱射事件などが起きる可能性もあります。
ハワイ移住をするための条件
ハワイに移住をするためには、まずは移住費用を用意しなければなりません。ハワイでの家探しや引越しにかかる費用、光熱費や家賃などを総合して、初期費用として2000ドル程度あればなんとか生活できるでしょう。また、ビザの取得も絶対条件となります。移民ビザと非移民ビザ、就労ビザなど、さまざまな種類があるため、自分に合ったビザを選ぶことが重要です。アメリカのビザは審査が厳しく、申請書類にひとつでも不備があると失格になる可能性もあるため注意が必要です。
ハワイでの生活費
ハワイで生活するにはどれくらいの生活費がかかるのか心配している方も多いのではないでしょうか。日本よりは高いと知っていても、実際どれくらいかかるのか移住前に知っておきたいところです。続いて、家賃や食費、医療費、税金といったハワイでの生活費について詳しくご紹介します。
住居
ハワイでは、どの地域に住むかによって家賃の相場が変わってきます。最も観光客の多いホノルル周辺では1LDKの部屋で1,600ドル、2LDKで2,100ドル程度と言われています。ハワイには単身向けの1Kや1Rの部屋は少なく、家賃を節約したいならルームシェアをすることが少なくありません。また、家を購入する場合は戸建で80万ドル前後、コンドミニアムでは50万ドル前後になることが多いです。
食費
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食費は生活費の中でも節約しにくくなります。ハワイのスーパーには日本食も売っていますが、輸入商品はかなり割高になるため、現地の野菜や果物はファーマーズマーケットで安く手に入れましょう。また、ハワイでの外食はチップもあって安くても1人当たり15〜20ドルほどかかってしまうので、食費は自炊がおすすめです。ワイキキ中心部のスーパーは価格が高めのため、少し離れたローカルスーパーを利用しましょう。日用品はまとめ買いすると安くなることが少なくありません。
医療費
ハワイでは日本と比べて医療レベルが低いにも関わらず、一度の受診でかなり高額な医療費がかかります。通常は、民間保険会社の健康保険を購入して保険に入りますが、この保険料もかなり高額です。フルタイマーの場合は雇用先から健康保険が支給されますが、それでも日本よりは高くなってしまうので、体調管理には注意してください。
税金
ハワイに移住した場合、個人にかかる税金は連邦個人所得税と州所得税の2種類があります。連邦個人所得税の税率は、所得に対しての累進課税制度。課税所得帯が9,225ドル以下の場合は10%、9,225ドルから37,450ドルの場合は15%といったように、所得によって税率が変わってきます。また、州所得税は州政府と地方自治体に所得税を納付する税金です。
ハワイのビザ取得と仕事
ハワイへ長期滞在、移住するためにはビザが必要です。また、ハワイで働くためには仕事を見つけて就労ビザの取得も必要となってきます。移住までに後悔しないように、ビザの種類や取得方法について学んでおきましょう。
ビザの種類
ハワイに移住する際のビザには大きく分けて移民ビザと非移民ビザの2種類があります。移民ビザを取得すると「グリーンカード」という永住権を取得することができ、要件を満たしていればアメリカでの就職や転職や出入国も自由に行えます。ただし、アメリカの市民権ではないため、選挙への参加はできません。非移民ビザは滞在期間が限られており、現地での就職やアメリカ入国に対して様々な条件が付くビザで、細かく分けると全部で80種類ほどあります。
ビザの取得方法
ハワイ移住のためのビザ獲得には、まずはビザの種類を決めなければなりません。その後ビザの申請書を完成させ、ビザ申請料の支払いを行います。ビザの申請審査は厳しく書類にひとつでも不備があると失格になってしまうため、間違いがないかきちんと確認してください。その後、米国大使館または領事館にて米国領事との面接を行います。面接にてビザの許可を得たら約10日ほどで書類が送られてきます。
仕事と求人
実際にハワイに移住した後、移住者がどんな仕事をしているのか気になるところではないでしょうか。ハワイで働く日本人の職業の例、旅行関係の会社、ウェディング、ホテル、飲食、物販、マッサージ、IT関係、不動産などさまざまです。ハワイで働きたい人向けの求人サイトでは日本食関係やマッサージ、ヘアメイクなどの仕事が掲載されています。
ハワイでの住居探し
ハワイでは日本よりも家賃が高く、一人暮らしでも最低850ドルほどの家賃がかかります。そんなハワイで住居を探す際に気をつけることや、引っ越しにかかる費用についてご紹介します。
住居探しの方法
ハワイで住居を探す際に探し方はいくつかあります。まずは日本と同じく不動産会社を利用して探す方法です。賃貸、購入どちらの家探しでもプロの力を借りることで安心してお任せできますが、その分仲介料など費用がかさむでしょう。また、ハワイでは掲示板に空き家の情報が載っていることもあります。空き家を見つけた場合、大家さんに直接住みたいと交渉できるのも海外ならではです。
家の特徴
ハワイの家の間取りについては、「寝室(BR/Bed Room)の数+バスルーム(BA/Bath Room)の数」で表記されます。日本のワンルームは「studio」、マンションのことは「コンドミニアム」と呼びます。賃貸でも基本的には冷蔵庫とコンロがはじめからついているのが日本とは異なる点。都心部はコンクリートのコンドミニアムが多いですが、都心部から離れるほど木造の一軒家が多くなります。
引越しにかかる費用
ハワイの引越しにかかる初期費用は、だいたい家賃の2ヶ月分となります。日本で言う敷金に相当するセキュリティデポジットとして1ヶ月分の家賃、プラス翌月の家賃を最初に支払う場合が少なくありません。田舎に行くほど同じ値段でもっと広い部屋に住めるのは日本と変わらないところです。
ハワイの文化と生活習慣
海外旅行に行くと、日本とは異なる文化や習慣に驚くことがあるかもしれません。ハワイにも日本では馴染みのない生活習慣やハワイ独自の文化が多く見られます。そんなハワイならではの文化や生活習慣の違いについて確認しておきましょう。
ハワイならではの文化
ハワイでは、レストランやホテル、交通機関でもチップを渡すのが習慣となっています。アメリカではチップをもらうことを前提に、賃金が低めに設定。また、ハワイにはアメリカ合衆国の連邦政府が定める祝日に加えて、ハワイ州が独自に定めたクヒオ王子の日、州制記念日、カメハメハ・デーがあります。日本と違い祝日は営業をしないお店も多いですが、観光地では通常通り営業しているのが一般的です。
生活習慣の違い
ハワイでの主食はタロイモを練りつぶしてペースト上にした「ポイ」と呼ばれる食べ物。日本人のお米のように、ハワイでは欠かせない食べ物です。また生魚をサイコロ型に切って醤油や生姜、海藻などで和えるポケ、ご飯の上にハンバーグと目玉焼きを乗せたロコモコなど、ハワイならではの料理もたくさんあります。また、ハワイで正装と言われているのがアロハシャツ。シチュエーションによってはアロハシャツがNGの場合もあるため注意が必要です。
子育て環境・教育
ハワイに家族で移住するとなった場合、気になるのが子育てしやすい環境であるかどうかです。教育精度はどうなっているのか、どれくらいの学費がかかるのか、ハワイの教育についても知っておきましょう。
子育て環境
ハワイは残念ながら子育てに優しい街とは言い難く、教育水準もあまり高くないのが実情です。ハワイで現在定められている法定規則としての産休・育休は12週間で、子どもが生まれたあとのことを考えて、生まれるギリギリまで働いている方も少なくありません。ハワイでは共働きの夫婦も多く、私立学校に通わせる親が多いのも特徴です。
教育制度
ハワイの義務教育は5歳から17歳までの13年間となっています。ハワイの新学期は8月からはじまりますが、優秀な子は上の学年のクラスを取るといったこともあるため、クラスの中でも年齢にばらつきがある点に注意が必要です。アメリカの義務教育は日本とは異なり、その年齢のうちは政府側が教育を与える義務があるという意味合いであるため、義務教育を利用するかどうかは親や本人次第で、ハイスクールの途中で退学もできます。
学費
ハワイでは、義務教育中の学費はすべて無料になります。まれに、ハイスクールで受講するクラスによって、多少の教材費がかかる場合がありますが、基本的にはお金を払うことはほぼありません。しかし、4年制大学の学費は日本よりも高く、国立では年間4から7千ドル、私立だと3万ドルを超える大学も少なくありませんので、注意してください。
後悔しないために!移住前に知っておきたい注意点
ここまで、ハワイでの生活や仕事、住居、子育てについてご紹介してきました。ハワイに移住するにも一筋縄ではいかず、考えることや確認しておくべきことが少なくありません。最後に、ハワイ移住後に後悔することがないように移住する前に知っておくべき注意点を見ていきましょう。
余剰金は必ず準備
ここまで何度もお伝えしたように、ハワイでは家賃や食費、医療費に及ぶまであらゆる費用が日本より高いのが当たり前です。移住することだけを考えていると、移住後にお金がなくなってしまう、家賃が払えなくなるといったトラブルも考えられますので、移住を決めたら1年間は暮らしていけるくらいの余剰金を用意すると安心。万が一、ハワイでの移住をやめることになって日本に帰国する場合にもお金が必要です。
最低限の英語レベルを身につける
ハワイ、特にホノルル周辺には日系人が多いとはいえ、ビジネスの場では英語を使うことがほとんどです。どこかの企業に就職するにしても英語が話せなければ面接もままなりません。日常的に英語が使えるようになれば、仕事を選ぶ幅も広がり、就職にも有利になります。また、近隣の方とも普段からコミュニケーションをとっておくといざというときに頼ることができるので、最低でも日常会話ができるくらいの英語力があると安心です。
都会好きには不向き
ハワイの魅力はなんといっても大自然。しかし、そんな大自然に囲まれた刺激のない日常に飽きてしまう方も多いのが実情です。また、日本のように四季がなく、気温も1年中ほとんど変わらないため、季節を感じることもなく気づいたら1年経っていた、と単調な生活になってしまうこともあります。都会の喧騒が好きな人、刺激的な生活が好きな人にはハワイへの移住は向かないかもしれません。
憧れのハワイ移住実現のために!
ハワイへの移住は楽しいことだけではなく、お金の問題や教育環境など、考えなくてはいけないことが少なくありません。今回ご紹介した情報を参考に、後悔することのないよう、しっかり準備をしてから憧れのハワイへ移住することをおすすめします。